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「何よじゃありません。お嬢様には挨拶が足りませんね。」
そう言ってまたグラスをテーブルに置く。
挨拶か……
朝起きたってじいちゃんは仕事、両親はいない。
いつの間にか私の中に挨拶は無くなっていた。
「お館様からお嬢様のご両親のことは聞きました。だからと言って甘えてるんですか?
あなたは何故、自分の執事が辞めていくのかわからないでしょう。」
悲しそうな瞳が私に向けられる。
ずっとわからなかった。
決まって『あなたにはついて行けない。』と言う。
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