わたしのオト

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苦しい言い訳… でもソウタは、それ以上聞かないでくれた。 「ならいいけど…なんかあったら言えよ?」 「うんッ!ありがとッ」 やっとまともに笑えた… ほっとしたよぅに唇の端を微妙に持ち上げたソウタ。 ぶっきらぼうなソウタのレアな笑顔だッ! わたしはすごく嬉しくなって、胸の辺りがすっ…と軽くなるのを感じた。 「送ってくれてありがと!また明日ねッ」 緩むほっぺたをそのままにソウタの視線を背に受けながら家に入る。 そのまま一気に自分の部屋に掛け上がった。 後ろ手にドアを締めて上がった息を整える。 「『なんかあったら言えよ』…」 ソウタの言葉を自分の声でなぞる。 そしてさっきの優しい笑顔。 思い出して。 甘い熱で満たされて。 「…好き…」 思わずこぼれた想い。 一気に恥ずかしくなって、少し乱暴にドアに後頭部を預けた。 …言えないよ。 特別なんかじゃなくていいの。 ただずっとソウタの側にいたいよ… わたしの願いは ただソレだけだった。 ホントに ただ ソレだけだったのに…      
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