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どう例えればいいんすかねぇ……。
宇宙?
宇宙の中に立ってるっていう素晴らしいシチュエーションっす。
んで、目の前には真っ赤な砂が入った砂時計。
地味っすよね、装飾もなんもされてない、ローズウッド色の枠組み。
その中にはその真っ赤な砂が入った透明な容器。
大きさは、うーん……。
俺からしたらでかいっすよ。
でもここ宇宙っすからね。
そうそう、例えるなら、東京スカイツリーぐらいっす。
俺実際見たことないんすけどね。
んふふふふふふふふ……ふ、
「笑い方キメぇぞ愚民」
「んふふ、すんません」
ええ、あえて教えませんでしたけど、俺と砂時計の間には女の子がいるんすよ。
歳はまあ高校生の俺と同じくらいっすかね。
なんか知らんけど巫女服着てます。
俺は別に巫女萌えとかはねぇっす。
「……驚かねぇのか?」
「すんません、馬鹿なんで。馬鹿なんで場がさっぱり掴めません」
……さーせん。
最初のは嘘っす。
ちょっと見え張りました。
本当はあんまり状況を理解してません。
すんません、馬鹿なんで。
「マジ畜生だな、愚民」
「すんません。もう一度説明してもらえないっすかね?」
「チッ……まあいいけど」
あっ、そういえば巫女服着てんのにマニッシュ属性ってシュールっすよね?
笑えますよね?
「んふふふふふ…」
「だからキメぇんだよ!! アタシの話を聞け!!」
「すんません、馬鹿なんで」
「次笑ったらマジ殺すぞ。
……すでに死んでっけどな」
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