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あぁちなみに俺、現世でもこんな感じでした。
こんな感じなんで友達もいましたよ少なからず。
しかもこの人イジり甲斐があるからなおさらっす。
「俺はどうしたらいいんすか?」
「決めるなら今すぐ二択に答えてもいいさ。……でも、すぐには決めらんねぇだろ?」
「どうっすかね。あっ、無理っす」
「まぁフツーに考えてそうだろうな。そんで、だ。猶予を与えてやるよ」
「猶予?」
「ああ。コイツを見な」
カミサマ?は目で砂時計を指したっす。
俺の目も無条件にその視線を追いました。
「……な? 止まってんだろ?」
重力とかの問題じゃねぇっす。
俺の前の砂時計、まだ半分も残ってるのに上から砂が落ちてこないんす。
俺は悟りましたよ。
この砂時計、俺の余命を示唆してるんす。
俺が死んじゃったから、この砂時計は止まってんすよ。
「残った砂をどうするか。それはテメェが、“現世を見て”決めるんだな」
「生き返るってことっすか?」
「いや、霊魂となって漂うだけだ。現世の人間とは話はおろか、触れ合うことすらできねぇ」
「マジ!? 飛べるっすね!!」
「…………。楽しみたきゃ楽しめばいいさ。制限時間もあるからな」
「制限時間……?」
「48時間だ。二日以内に答えを導き出せ」
「二日間もくれるんすか?」
「馬鹿、二日“しか”やれねぇんだ。……なんなら減らすか?」
「お願いしますやめて下さい」
「ふんっ、なら決まりだな」
小悪魔な表情を浮かべるカミサマ?。
可愛いっす。
できればカミサマ?と現世で出会いたかったっす。
言動さえマトモなら。
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