君の存在

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「入んないの?」 「うわっ!」 「お前が入んないと  俺も入れないんだけど」 両手塞がってるし、と付け足した。 山田の手元を見れば お菓子やお茶の乗ったお盆。 「は、入るよ!  入りますとも!」 山田の笑い声を背に 部屋へと足を踏み入れた。 山田の部屋は若干散らかっていた。 ゴミとかじゃなくて、殆どが衣服類。 テーブルにお盆を置いて、 衣服をベッドに乗せたり ハンガーに掛けたりしていた。 「何かスゴいね」 「洋服が?」 「うん。  僕こんなに持ってないし」 「確かに他から見たら多いよな~  …で、裕翔は何のご用件で?」 「あ、えっと 謝りにきた」 「謝りに? 俺 裕翔に謝られるようなことしたっけ?」 そう言って笑う山田。 .
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