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「ちぇー」
「…ん?」
自分の教室に戻ろうとして
横を向いた山田を見ると
左耳にキラリと光った一点…
山田に向かって一直線
耳にかかっている茶色い髪を
退かせば露になった…ピアス。
「ピアス校則違反!!」
山田の耳を掴んだまま叫ぶ俺。
あ、やばっ
時既に遅し。
案の定耳を押さえる山田と
生徒の視線を浴びる僕。
山田を連れて
階段下まで逃げた←
「本っ当にゴメン!
こればかりはマジでゴメン
だ、大丈夫?」
「お、おう」
「ゴメン
本当にゴメン」
しゅん、って音が
今の僕には一番似合うだろうか。
視線を下に落とし
山田に謝罪を繰り返した。
「気にすんなって
中島がそんなんだと
俺まで調子狂う」
「うん」
「あ、じゃあお詫びに
俺と付き合え」
「それとこれは別だバカ!」
ボコッと頭に一発かまし
教室へ階段を登った。
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