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空を舞う花弁
今も君と居た季節を
思い出します
午前一時
目が覚めた頬に
涙の跡があった
二年前から変わらず
まだ迷路の中を
抜け出せずに
俯いている
二人の時間が
長い程に
胸の痛い日々が
今も続いてる
「サヨナラ」は言わなかった
怖くて言えなかった
もう明日には
会えなくなる様で
言えなかった
白いカーテンの隙間から
風に流れて一片の花弁が
もう誰も居ない場所に
遊んで落ちる
喪失感と虚無感に
毎日襲われて
桜の季節が
嫌いになってた
今でも瞼の裏に
焼き付いて離れない
笑顔に会いたい
願えば願う程
時代に置き去りにされる
忘れようとすれば
逆に思い出してきて
矛盾の日々が続いている
二年の月日が経ち
変わりゆく街並みと共に
新しい未来を見つめてる
君が残したものは
俯く日々ではなく
前を見る生き方だと
今更になって
気付いたんだ
遅くなったけど
「サヨナラ…アリガトウ。」
空に舞う花弁
今も君と居た季節を
思い出します
あの頃見た景色と同じ
桜が舞う
思い出の場所で…
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