プロローグ

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「瑛奈ぁー、彼氏欲しい。」 「それさ、うちに言われても困る。」 「だよねー。」 「悠莉には熊谷くんがいるじゃんか。」 「イヤだね。あんなチビ!!ムカつくもん。」 「とか言って、どうせ帰ってから連絡するくせに。」 にやにやと瑛奈が私を見てくる。 なんかムカつく。 「しないもん。あんなやつタイプじゃないもん。」 あたしのタイプはー、色白で、女の子みたいに可愛い顔で、目はぱっちり二重で、細くて、黒髪で、雰囲気はなんか黒いってゆーか腹黒くて、すっごい裏表がはっきりしたあそこに立ってる子みたいな…… 「えっ!!てゆーかドストライク!!瑛奈!!あの子めっちゃタイプ!!」 「んー?あのハチ公前にいる黒髪の男の子?」 「そうそう!!!ちょっと行ってみよっ!」 「はっ?うちは行かないよ。」 「えー!!じゃあいいもん。私だけ行くから瑛奈はちょっと待ってて。」 なんで瑛奈は一緒にきてくれないんだよー。 ぶぅーだ!!! とりあえず、あの可愛い男の子に声かけなきゃ!!
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