プロローグ

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「あの…、すみません。」 よし!! 勇気を出して声をかけたぞ!! 偉いぞ悠莉!! 「はい?」 うわー、超可愛い!! 超笑顔だし!! ドキドキしてきた。 落ち着け、落ち着くんだ悠莉。 「あの、待ち合わせですか?もし良かったら、アドレス教えて貰えませんか?」 よし、よく言えた私!! 「あー、僕名前も知らない人にアドレス教えたくないんで、すみません。」 うはっ!! 笑顔で断られた← 笑顔めっちゃ素敵だけど、断られたよぉ。 「あっ、そうですよね。すみません。」 しょぼーん。 咲坂悠莉撃沈。 「ねぇ、おねーさんの名前教えて?」 「えっ?」 「だから、おねーさんの名前教えてよ。」 「あっ、はい。咲坂悠莉です。」 「悠莉ちゃんね。僕、成嶋千尋。よろしくね。」 にっこりと可愛い笑顔で可愛い男の子、もとい成嶋千尋くんは私に手を差し伸べてくれた。 「よろしくお願いします。」 私はただ、その笑顔に見とれて成嶋くんの手を握りしめていた。
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