0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
しーちゃんはまだベラベラと何かを喋っている。
これはいつもの事。
「しーちゃん。アレ何?」
人だかりの方を指差すと、しーちゃんは目を丸くした。
そんなに有名なヤツなのか…
話を遮ったのにも関わらず、しーちゃんは笑顔で説明を始めた。
長かったから省略。
まとめると、中心に居るのは平井秀という少年で、何やらとても人気らしい。
僕は関わりたくない。
しかし、しーちゃんは空気が読めなかった。
「平井ー!ちょっと!」
思考が停止した。
思わず眉間に皺がよる。
召喚しやがった…
しーちゃんに呼ばれた平井とかいう少年は素直にこっちに来た。
来なくていいよ!
「何?」
無駄に爽やかを振りまいてくる。
やはり苦手すぎる。
しーちゃんは平井とかいう少年の言葉を完全にスルーし、僕に話しかけた。
「海ちゃん、この子が平井秀だよ!」
最初のコメントを投稿しよう!