覚と人間

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「すみませんがパルスィ。この外来人を地霊殿に連れて行かなければならないのでまた後日お話ししましょう」 「そうねぇ。忙しそうだし今度その外来人も交えて酒を飲みながら、ね?」 ウィンクを決めるパルスィに苦笑しさとりはええ、と了承し旧都の上空を飛び抜け一気に地霊殿へと向かう。 太陽はないが旧都は明るい。様々な色の提灯や照明がこの地獄を光で照らす。いつもと変わらない、嫌われ者同士の宴が今日も行われている。酒と肴の咽せる臭いは見た目こそ少女であるさとりも他の妖怪達同様で良い心地にしてくれる。 「この人間はお酒が飲めるのかしら?」 さとりはそんな事を考えながら地底を飛び、数分で地霊殿へ辿り着いた。
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