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明転
尼子「ははははは! ざまぁ見やがれ!」
大内「本当だよ。ジャンケンなんかしなけりゃ善かった。もう俺一生ジャンケンしねぇ」
尼子「そんなに悔しかったのかよ! 俺なんか一杯も食ってないんだぞ」
大内「…確かに一応俺も一杯だけ食べたし…お前と比べればマシか」
尼子「うん。よっぽど得!」
大内「そうだな。ははは…あ、でもあの後浦上の奴、メチャクチャ美味そうに食べていやがっ
た。マジでムカつく」
尼子「はっはっは。よくやるよな。あいつ」
大内「ていうかあいつはさぁ、いっつも正しいことばっか突き付けてくるから、本当イラつくんだよな」
尼子「あ~分かるわ。その点は宇喜多の方が俺はいいな。『正義』っつうけど…あいつ正しいことやってないよな?」
大内「この前掃除サボってたし」
尼子「まぁ、そういう阿呆みたいなところが俺は好きなんだけどね」
三村登場
三村「あ、大内君、何してるの?」
大内「ん、三村か。やっと尼子が起きたんだよ」
三村「本当だ。おはよ~」
尼子「おはよう。あ~…給食食べてないから腹減ったな…」
三村「あ、丁度購買でクッキー買って来てたんだ。食べる?」
尼子「ナイスタイミング! 頂きます」
三村「お茶もあるけど、大内君もどう?」
大内「いや、俺はいいよ。腹減ってないし」
尼子「あ~。生き返った」
三村「良かった。あ、そうだ。毛利先生の社会の授業で宿題が出たから気をつけて」
尼子「何ページ?」
三村「19ページのペリー来航から、21ページの大政奉還まで」
尼子「分かった。サンキュー」
放送「三年三組、三村さん、三年三組三村さん、至急進路相談室に来てください」
尼子「進路相談室ってお前…成績大丈夫か!?」
三村「もう全然駄目。私勉強苦手だから…じゃあね!」
三村はける
大内「あ、クッキーとお茶、忘れていった」
尼子「ラッキー、しかも『や~いお茶』と『午前の玄米茶』じゃん。一人一本で分けよう」
大内「それにしても親切だなあいつ。クッキーはくれるし、宿題の範囲は教えるし」
尼子「そうだな。そこがあいつのいいところ。同じ女だけど浦上とは本当に違うな!」
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