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- K
朝の日差しが眩しくて、俺はスッキリと起きられた。
朝食を食べて、俺はゆったりと時間を過ごした。
朝食から三時間が経った頃、ノックが聞こえて俺はベッドに座った。
ドアが開き、人が入ってきてこちらに歩いてきた。
『和也。』
そう言って歩いてくる智の後ろには、何故か聖が居た。
『聖も一緒なんだ。』
そう言うと聖は俺の目の前に座った。
『何で言わないんだよ。』
『ごめんな。智も座って。』
そう言うと智は椅子に座った。
『俺、決めたから。』
聖も見つめながら、俺は口を開いた。
『手術、受けることにした。』
『かめ。』
聖は心配そうに俺を見ていた。
俺はニコッと笑って、智を見た。
『智。』
『ん??』
『あの日、俺があの場所に行けなかったのは、ここに居たからなんだ。』
そう言うと智は黙って聞いてくれた。
『俺、昔から心臓に穴が開いてて、手術を何度もしてきた。今回も、俺は手術を受ける。』
『うん。』
『言えなくてごめん。』
そう言うと智は首を横に振った。
『仁は知ってるの??』
『教えてない。でも、ちゃんと言う。』
『そう。』
俺は聖と智の手を握った。
『聖も一緒で良かった。二人にお願いがあるんだ。』
そう言うと二人とも真剣にこちらを見た。
そして俺は二人にお願いを言うと、二人とも了承してくれた。
それからしばらく、三人の時間を久しぶりに楽しんだ。
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