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- K 部屋を紹介されて、まさかとは思っていたが、部屋に入って驚いた。 クラスも一緒、そして、部屋も一緒。 俺は部屋の空気に耐えられず、荷物を入れ終わるとすぐに部屋を出た。 向かった先は、聖の部屋に向かった。 ノックをすると、聖はすぐに出てきた。 『あ、かめ。』 聖の温かい雰囲気に、俺は気が楽になった。 『忙しかった??』 『全然。入って。』 そう言われて俺は中に入った。 『もうすぐ、夕食の時間だぞ。』 『聖って、相変わらずだな。』 『どういう意味??』 聖はそう言って笑った。 『別に。』 そう言いながら、俺も笑った。 『なぁ、かめ。』 『ん??』 俺はクッションを抱き締めながら、聖を見た。 『部屋、大丈夫??』 聖はすごく心配そうな表情をしていた。 『なんなら..。』 『大丈夫。』 俺はただ、聖を見つめた。 『逃げ出してきたくせに。』 そう言って聖は、俺の髪をぐしゃぐしゃにした。 それからは、夕食を一緒に食べて、部屋に戻った。 中に入ると、赤西が既に戻って来ていた。 目が合ったが、俺は話をせずにベッドに入った。 赤西がこっちを見ているような気がしたが、俺は見ずに目を瞑った。 頭でこれからの事を考えながら、眠りについた。
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