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あっという間に準備は完了して、みんながグラスを持った。 『それじゃ、かず。退院、おめでとう。』 そう言うとみんながグラスを合わせた。 『ありがとう。』 そうして俺の退院パーティーが行われた。 俺は仁と共に椅子に座り、手を繋いだ。 『かず。本当におめでとう。』 『ありがとう。』 『一番に会いに行くはずだったけど、準備で忙しかったから。』 『大丈夫だよ。』 そう言って俺は仁を見つめた。 『ねぇ、仁。』 『ん??』 『俺ね、やりたいことがあるんだけど。』 そう言うと仁は手を離した。 『何をやりたいの??』 『高認試験を受ける。』 『かず。』 『やっぱり、今までの勉強を無駄にしたくないから。』 そう言うと仁は微笑んだ。 『そっか。』 そう言うと仁は俺を抱き締めた。 『頑張れ。』 そう言われて俺は仁の背中に手を回した。 『ありがとう。』 『いいよ。』 そう言われて俺は体を離した。 そして、俺はみんなを見つめた。 『みんなに感謝してる。』 そう言うとみんなが俺を見た。 『みんなと一緒に過ごして、俺は生きたいと思った。』 そう言って俺は微笑んだ。 『ありがとう。本当に感謝してる。』 そう言うとみんなが俺を囲んだ。 『当たり前だろ。』 『俺らは仲間だからな。』 上田と聖がそう言うと、みんなが頷いた。 それから俺たちは、しばらく楽しくパーティーをした。 夕方にはパーティーが終わり、俺は仁と共にバスに乗り、家に向かった。 『かず。』 『ん??』 『もうすぐテストなんだけど、テストが終わったら、デートしよ。』 『え??』 『お家デート。』 そう言って仁は俺を見た。 『かずの家でデート。』 そう言われて俺は微笑んだ。 『いいよ。』 そう言っている間に、バスは着いて、俺たちは歩いて家に向かった。 しばらく歩くと、俺の家に着いた。 『じゃあ、またな。』 そう言って帰ろうとする仁の腕を掴み、俺は触れるようなキスをした。 『気をつけて帰って。』 『おう。』 そう言って仁は、笑って帰っていった。 今後、何が起こるかもしらずに、俺は仁を見送っていた。
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