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- K 学校を早退した俺は、ベッドに寝転がって、過ごした。 『暇。』 『体調悪いくせに、暇なんて言うなよ。』 その声を聞いて、俺は起き上がった。 『なんだ、聖か。』 俺がそう言うと聖はまっすぐ、俺の前に袋を置いて座った。 『これは??』 『何も食べてなさそうだから、買ってきた。』 そう言われて中を見れば、ゼリーが入っていた。 『大丈夫。害になるものは入ってないから。』 聖はそう言って微笑んだ。 『ありがとうな。』 俺は素直にそう言ってゼリーを開けて食べた。 『良いんだ。それより、かめ。』 『ん??』 『ゆいちゃんが学校で待ってたぞ。』 その言葉に、俺は手が止まった。 『本当に??』 『あぁ。』 『何か言ってた??』 『言いそうになってた。』 聖のその言葉に、俺は安心した。 それから、俺は何も言わずにゼリーを食べた。 『ちゃんと薬飲んで、おとなしく寝ろよ??』 『わかってる。』 そう言いながら、俺は薬を飲んだ。 それから横になると、聖は布団をかけてくれた。 『かめ。』 『ん??』 『...。』 聖は黙ってしまった。 『なんだよ。』 『いや..。』 聖は困っていた。 俺はじっと聖を見つめた。
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