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俺らはモヤモヤしながら、寮に帰った。 部屋に入ろうとしたら、ぴぃに腕を掴まれた。 『仁。気にするな。』 『...。』 『今日は違うけれど、また倒れたら大変だから。』 『...ありがとう。』 俺はそう言って部屋に入った。 中に入ると、机に向かっていた亀梨と目が合った。 だが、すぐに反らされて亀梨は勉強を始めていた。 俺は黙って着替えをして、椅子に座った。 それから、俺は適当に過ごして、夕飯を食べて部屋に戻った。 しばらくすると、亀梨が戻ってきて、目が合った。 『亀梨。』 『...。』 返事はしなかったが、亀梨は逃げずに俺を見た。 『お前、』 『早く寝ろよ。』 亀梨は俺に何も言わせないように、そう言ってベッドに寝転がった。 それを少しの間見て、俺は勉強を始めた。 しばらくすると、ノックが聞こえて、俺はドアを見た。 『...中丸。』 中に入ってきたのは、中丸だった。 『かめは、寝たのか。』 『あぁ。』 俺がそう言うと、中丸は俺の机に紙を置いた。 『なに、これ。』 『お前が数学を分かりやすく理解するための紙。』 そこには丁寧に解説が書いてあった。 『全部、俺が理解できない問題ばっか。』 『だろうね。』 そう言って中丸はドアまで歩いて、俺を見た。 『それ、かめがわざわざ書いたやつだから。大切にしろよ。』 そう言って中丸は出ていった。 俺の頭の中は、訳が分からなくなっていた。 ぐるぐると考えていると、頭が痛くなった。 『やばっ。』 俺はそう言って薬を飲んだ。 その姿を亀梨に見られていることも知らずに。 薬を飲んだ俺は、すぐにベッドに横になった。 そして、すぐに眠りについた。
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