393人が本棚に入れています
本棚に追加
部屋の前で山下に会い、俺は立ち止まった。
『亀梨。』
『二度とないから。優しくなんてするの。』
『...。』
『今度からはお前がやれよ。もう近づくのは、勘弁。』
そう言って部屋に入ろうとした時、山下に胸ぐらを掴まれた。
『それは、こっちが言いたい。仁に近づくなよ。優しくなんてしやがって。』
『近づかないって今、言っただろ。』
俺が冷静にそう言うと、山下は腕に力を入れた。
『傷つけたのも仁の全てを壊したのも、全部お前のせいだろ。』
『あっそ。』
俺はそう言って山下から体を離した。
『言いたいことはそれだけか??』
『...。』
『言いたいことは言えただろ??だったら、もう失せろよ。』
そう言うと山下は舌打ちをして、行ってしまった。
俺はドアに向き合い、手で胸を押さえた。
そして深呼吸をして、部屋に入った。
中に入って、俺は赤西の顔を見た。
ぐっすり寝ているようで、俺は安心した。
それから、机に向かうとおにぎりとノートが置いてあった。
『聖、来てたんだ。』
俺はそう呟いてから、おにぎりを食べて、ノートを写した。
そして、書き終わってすぐに、俺は眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!