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けれど、唇は何も感じなかった。
『だから、言ってんだろ。気持ちわりぃんだよ、お前。』
そう言って亀梨は黒木を殴った。
『確かに友達じゃねぇけど、困るんだよな。今、体育祭だし。こいつら、クラスメートだし。』
そう言うと黒木は亀梨に向かっていった。
「うぜぇんだよ。」
そう言ってパンチをかましたが、亀梨には当たらなかった。
それどころが、亀梨にみぞおちを狙われ、黒木は俺らの前に倒れ込んだ。
『赤西のこと狙う前に、歪んだ性格と歪んでる心をどうにかしろよ。』
「亀、梨。」
『それと、お前は結局、俺の前ではこんなもんなんだよ。』
そして亀梨は俺とぴぃの間ぐらいの所で、黒木の胸ぐらを掴んだ。
『一回しか言わねぇから、よく聞け。次に俺の仲間や赤西たちに手を出したら、次はこんなもんじゃ済まさねぇ。意味、分かるよな??』
「は??」
『お前が赤西にした全てを、バラす。』
そう言った瞬間、黒木は目を見開いた。
「お前、知ってるのか。」
『俺が知らないとでも、思ったのか??なめてんじゃねぇぞ。』
そう言って亀梨は殴った。
『いいか、忘れんなよ。』
そう言って亀梨は聖の前に立った。
その瞬間、黒木がぴぃに向かっていった。
『だから、手を出すんじゃねぇよ。』
そう言って亀梨は黒木を仲間の方に蹴り飛ばした。
『さようなら。』
そう言い放つと、黒木は仲間と共に去っていった。
そして亀梨は俺の目の前にしゃがみこんだ。
だが、目線はぴぃと合っていた。
『手なんか出さねぇよ。』
そう言って亀梨は俺を見た。
『もうすぐ、選抜始まるけど。』
そう言われて立ち上がろうとしたが、力が入らなかった。
『無理だよな。』
そう言って亀梨は立ち上がった。
『俺が代わりに出る。だから、ここに居ろ。』
そう言って歩き出した。
『かめ!!』
聖はそう言って、無理矢理に立ち上がった。
すると、亀梨は振り向いた。
『聖。上田たちに言っとくから、待ってろよ。』
そう言って亀梨はまた歩き出した。
それから、時間が経たない内に上田たちがやって来て、俺らは支えられながら、グランドに戻った。
そして、選抜リレーは終盤を迎えていて、俺らのクラスは2位に位置付けていた。
そして、アンカーの亀梨にバトンが渡った。
あっという間だった。
亀梨の走りはきれいで、その上、速かった。
ゴールゾーンはあっという間に、亀梨が通り過ぎて、俺らのクラスが三年を抑えて、体育祭を優勝した。
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