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聖が出ていってから、俺らはしばらく話さなかった。 『...聖にも、言ってなかったんだな。』 『あぁ。聖に言ったら、行かないって言い始めるから。』 そう言って亀梨はベッドに移動して座った。 『赤西はどうして行かなかったんだ??』 『お前との思い出があり過ぎて、辛いから。』 俺は今まで言えなかった想いを言った。 『...。』 亀梨は何も言わずに俺を見ていた。 そして、亀梨は口を開いた。 『俺、赤西に言わないといけないことがある。』 『...なに??』 『...今は言わない。』 『え??』 俺は不思議に思った。 けれど、亀梨の目は真剣だった。 『時期をみて、話す。』 そう言って亀梨は寝転がった。 『最後に一つだけ、聞いていいか。』 『なに。』 亀梨は顔だけこっちに向けた。 『お前は両親のこと、どう思ってるんだ??』 『..なにそれ。』 俺は焦った。 『言いたくないなら、いい。』 そう言って亀梨は上を見た。 『...わかんねぇ。けど、俺をばあちゃんの家に預けた理由を知りたいと思う。』 『そう。』 俺の答えを聞いて、亀梨はそう返事をして壁側に体を向けた。 俺は電気を消して、自分のベッドに移動して、眠りについた。
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