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- K 教室から出て、俺は真っ直ぐ屋上に向かった。 『...。』 俺は少し日陰の場所に寝転がった。 この学校に転入して、最初は寮があるし、聖も居るからと思っていたが、後悔した。 『...まさか、仁が居るなんて...。』 『びっくりか??』 そう言われて俺は起き上がり、後ろを振り向いた。 『あ、竜也!!』 『おかえり、かめ。』 そう言って竜也は俺の横に座った。 『ってか、転入してきて早々、サボるなんていい度胸してるよ。』 『褒めてる??』 俺がそう言って笑うと、竜也も笑った。 『なぁ、かめ。』 『ん??』 『辛くない??』 『...大丈夫だよ。』 俺はそう言って立ち上がった。 それに続いて竜也も立ち上がった。 『竜也。』 『どうした??』 『...聖と竜也は仁と仲直りしたのか??』 『...してねぇ。』 そう言って竜也はフェンスに寄り掛かった。 『竜也たちまで巻き込んじゃったんだな。』 『俺らは俺らで考えて行動したんだ。だから、かめが気にすることない。』 そう言いながら竜也は俺の頭を撫でた。 『竜也。』 『それより、側に居てあげられなかったことを、俺らは今でも後悔してる。』 『そんなこと思わなくていい。』 そう言っていると、授業が終わるチャイムが鳴った。 『聖がかめを待ってるよ。』 『そっか。仕方ないから行くか。』 そう言って俺はまた歩き出した。
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