出会いは突然に…

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「友香さま。 到着致しました。」 「あ、はいっ!」 キョロキョロしていると、玄関らしき場所があって メイドさんたちが私を待ってくれていた。 「おかえりなさいませ。」 「……っ。」 “言葉を無くす”とは、この事だ… すごすぎて、何も言葉にならない。 「旦那さまがお待ちでございます。 参りましょう。」 「あ、はい。」 お屋敷の中には、たくさんの絵画や彫刻品が飾ってあった。 「うわーすごい。綺麗…」 「これらは奥様が集められたのでございます。」 「…奥様? へー、素晴らしいご趣味ですね。」 「友香さま。 こちらが旦那さまのお部屋でございます。」 「…っ!!」 今までの扉とは違った輝きを放つ扉の前で立ち止まって 橘さんは私に微笑んだ。 「大丈夫です。 旦那さまはお優しい方ですので。」 「…はい……」 この中に…私を3億で買ってくれた人がいるんだ…! さっきまで、落ち着いていた心臓が再び大きく騒ぎ出す。 .
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