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ケンカが始まっちゃった……
どうしよう…
「旦那さま、大雅さま。
友香さまの前でございます。」
橘さんがどこからともなく表れて、2人を止めに入ってくれた。
「…そうだな。
友香ちゃん、申し訳ない。」
「あ、いえっ…私は…」
落ち着きを取り戻したおじさんは、やさしく微笑んでくれた。
「嫌な思いをさせてしまったね…」
「くそっ…!」
性格サイアク男は、なぜか少しさみしい顔をして
そう言って部屋を出て行った。
「友香ちゃん、悪かったね。
今日は、部屋でゆっくりしてね。」
「あ、はい…
ありがとうございます。」
「橘。友香ちゃんを案内してあげて。」
「はい、承知いたしました。」
私は、おじさんの部屋を出て
橘さんについて行った。
「友香さま。」
「…はい。」
しばらく歩いた頃
橘さんは、背中を向けてゆっくり歩きながら
穏やかに話し出す。
「大雅さまは、本当はお寂しいのでございます…」
「えっ…?」
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