出会いは突然に…

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「さて、こちらが友香さまのお部屋でございます。」 「あ、ありがとうございます。」 「お部屋の中にお手洗いから浴室まで備わっておりますので どうぞ、ご自由にお使いくださいませ。 それでは、明日の朝また参ります。」 「はい、宜しくお願いします。」 橘さんは一礼して、背を向けて去って行った。 「ふぅ…」 ―ガチャ 扉を開けたとほぼ同時に、隣の部屋の扉が開く。 「えっ?」 気になってチラッと見ると… 「あ……」 あの男が立ってた。 もしかして、隣の部屋って事…!? 「おい。」 急に話しかけられて、私は視線を合わせずに答えた。 「何よ。」 「さっきは、悪かった。 お前はただ連れて来られただけなのに、目の前であんな…」 ―えっ? 「お前がどうのじゃないから。」 「何が?」 「何って…その、結婚とか。 考えらんないのは、お前だからとかじゃないから。」 「うん。 …分かってるよ。大丈夫。」 何? 何で、こんなに顔を真っ赤にしてこんな事を言うの?? .
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