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なんだか、さっきまでのその様子とは全然違っていて…
橘さんに彼の過去を聞いたせいもあるのか…
ちょっとだけ、可愛く思えた。
「ね、お願いがあるんだけど。」
「ん?」
「ここ、案内してくれない?
こんなお屋敷、初めてで色々行ってみたいんだけど、
一人じゃ何も分かんないから。」
「はぁ?
何でこの俺が、お前を案内しなきゃいけないんだよ。
俺は忙しいんだよ。」
「ふーん、部屋に女の人連れ込んであんな事しようとしてたのに
そーんなに忙しいんだ~」
「っ・・・;」
顔を真っ赤にして照れてる…;
結構、扱いやすい…??
「ふふ、冗談だよ。
また、時間がある時でいい。それじゃね。」
時間が止まったみたいな様子だったから、本当に忙しいんだろうと思って
私はちょっとからかった事を反省した。
「おい!」
でも…
「ん?」
「お前…何で俺に取り入ろうとしねーわけ?」
「はい!!?」
「何で、俺に気に入られようとしねーの?」
「……。ごめん、意味がよく分かんない…」
「だから!
俺、西園寺大雅だぞ?あの、西園寺グループの御曹司!!」
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