出会いは突然に…

5/45
5078人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
「お、おかえり。 今日も暑かったね。部活はどうだったか?」 話をそらすパパに笑顔を向けたまま私は口を開ける。 「私が16歳だから何なの?」 「っっ!!」 「16歳だったら何なの? もうすぐ17歳になるけど?」 そんな私に、パパは溜め息を吐いてイスに腰掛けた。 「…聞いていたのか。」 「最近、ずっとパパもママも元気ない。 でも、今日は特別、本当に元気がないよ? ちゃんと話してくれなくちゃ…分からない。」 「…ふう…。そうだな。 全てを話そう。そこに座りなさい。」 「…はい。」 私はパパの目の前のソファーに腰掛けた。 「パパの会社……倒産しそうなんだ。」 .
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!