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食堂に残されたのは、遠夜ただ1人。
正しく言えば、"食事受取場"の奥のキッチンにオーナーがいるがーーー。
食器を洗う音だけが食堂の中に響く。
なぜだが自然にため息が出てくる。
ーーーとりあえず、プレートだけ戻してこようか……。
机に両手をついて立ち上がり、プレートを持って"食事受取場"へ行き、プレートを置いた。
「オーナー?ごちそうさまでした」
「……おー」
遅れてオーナーから返事が返ってきた。
食堂内にある掛け時計を見てみると、時刻はピッタリ11時半だった。
何もすることが思い付かないまま、遠夜は2階の仮眠室の隣ある"個別室"へ向かうことにした。
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