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今から何十年か前。
その時代は日に日に犯罪が発生していくような、悲惨な世の中だった。
報道されるニュースのほとんどが重く暗い話題ばかりで、人々の気分が明るくなることはなかった。
当時高校生だった斑鳩たちは、どうにかして犯罪を減らす方法がないかとずっと考えていた。
悩んだ末にようやく出した答え。
それは、人々の犯罪を代行する、ということ。
そうすれば、被害者が犯罪者にならずにすむし、代行者に依頼をするだけでいいーーー。
斑鳩は九条義樹の提案に強く反対していたが、他に方法がなかったため、最終的にはそのやり方に同意した。
最初は、"復讐代行者"なんて信じられない、として全く"依頼"がなかった。
しかし、どこからか噂が広がり、斑鳩たちの周囲の学生や一部の大人から、依頼が来るようになった。
その結果、少しずつではあるが、犯罪は減っていったのだ。
それと共に、"復讐代行者"の人数もだんだんと増えていくのだった。
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