137人が本棚に入れています
本棚に追加
苦しそう、苦しそう。
あぁ、そんなに顔を歪めて。
可哀想に、可哀想に。
呼吸するのも辛そうだ。
水に濡れた髪の毛は色っぽく、頬に張り付いて唇は空気を求めて微かに、動く。肩は震えていた。目は俺を見てる。鋭く。
そんなお前の顔が、愛しくて愛しくて。
もっともっと、泣いたらいいよ。泣いた分だけ君は俺を、想うでしょう?
その感情に例えどんな名前がついたとしても、それは、俺だけのもの。
ねぇ、息ができないの?大変だね。
助けて欲しいなら言ってみなよ。今お前の近くにいるのは俺だけなんだから、俺しか頼れない、だろ。
呼んでよその、君の声で。
“ひかる”って。
そしたらずっと、一緒だよ。
.
最初のコメントを投稿しよう!