月の行方と闇

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「くそっ…」 篠原、石橋、城所の三人は誰も居なくなった道場の部室で松村の話をしていた。 「篠原、落ち着けよ…」 「落ち着けねぇよ!!松村が…」 「…わかってる。」 松村慶は家にも居らず学校にも連絡は無く携帯も家に置いてあり連絡もとれない状態らしかった。 「舞先輩、泣いてたよ」 慶には舞という姉がいるひとつ上で弓道部だった。 ―ギシッ― 「「「!!」」」 静まり返った道場に床の沈む音が響く 「…全員帰ったはずだが…?」 明らかに人の足音だ。道場の冷たい床板の感触が体を足下から冷やしていく。 そしてドアの前で音は止んだ。 「………」
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