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うちの名前は水嶋あおい(ミズシマアオイ)
海龍学院高校の三年生であり、クラスではちょっとした都合によりあまり目立たないようにしている
髪は黒ショート、身体は細めで、周りからはよく華奢だと言われる
「あおいー、見てみこの記事、凄くない!?」
「何?」
この娘はうちの幼馴染であり親友の相良桜子(サガラサクラコ)
二人で話すときは女子高生のくせに、よく新聞やニュースに出る時事のことが話題になる
まぁこれも育ちが育ちだから仕方のないことだろうけど……
今日も桜子はうちにケータイのニュース記事を見せながら話し始めた
「K都の吉田さんのとこに泥棒っぽいのが入ったんだって。あそこの家ならセキュリティってバッチリなはずじゃない?」
「へ~……そうじゃないとこもあるんじゃない?セキュリティ甘かったんでしょ、多分」
うちの発言を聞いた桜子はすぐさま反論した
「それが記事によるとさ、吉田さんところも警察にも予告状が来てたらしくて、警察も吉田さんに断られはしたものの、一応屋敷周辺の警備はしてたんだって」
「ふーん。でも侵入されちゃってんでしょ?」
「そうなの!しかも誰もその侵入しているとこを見てないし、センサー類も反応なしだったらしいよ。不思議じゃない?」
言葉に熱を込めた勢いで、桜子の顔がうちにぐいっと近くに迫ってきてた
「う、うん、でもどうしてそんなことができたんだろう……ね?」
うちは桜子を最初の位置に戻しつつ、昨日自分に起きたことを回想していた
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