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劉備は空をまた眺めながら、静かに答えました。
「私の夢は…仁の世を築くこと」
「仁の世って…どんな世の中になるのかな?この空みたいに…静かな世界?」
孫尚香がそう言うと、劉備はまた笑いました。
「それもある。私は…な、この世の全てから戦がなくなるまで…戦い抜く」
その答えに孫尚香は目を丸くしました。
戦を無くすため…この人は戦っている。
今の世では、夢物語と笑われてもおかしくはないほどの…
でも、孫尚香はそれを聞いて…
「玄徳様…私も、貴方の夢を叶えたい。だから、私…貴方についていきます」
「尚香殿…」
夫の夢を…叶えたいと思いました。
そして心の中で彼女は密かに誓いました。
…生まれた時は違えども、死にゆく時は一緒に…と。
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