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彼女はそれからというもの、劉備の戦に必ず付き添いました。
武芸が達者であったため、劉備も反対することなく常に傍らに寄り添いました。
しかしある日、劉備は孫尚香に尋ねました。
「尚香殿…この先、いずれはそなたの故国と戦うことになる。その時は…」
そう、国が一つになるには避けられない戦い。
呉から嫁いできた孫尚香にとって、それは辛いことになると劉備はそう言いたかったのです。
しかし孫尚香は…
「平気よ玄徳様。私は貴方と共にいることを望んだんですもの。…例え兄様と戦うことになろうと、私は貴方から離れないわ」
そう…笑って答えました。
何よりも大好きな人を守るため…
例え兄弟であっても戦うことを、すでに孫尚香は覚悟していたのです。
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