レッツクッキング♪

2/4
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「ん…ふぁ~…」 ハカセの研究所、二階の一室から1人の少女の声が上がった。 「朝か…ん~…」 赤色の髪が印象的な、喜屋武知恵が部屋のベッドで目を覚ました。いつもヘアゴムでツーテールに結んでいるのだが、寝起きだからか、その髪は下ろされている。寝癖で乱れた髪を直し始めていると、部屋の扉がノックされた。 「知恵、起きてる…?」 「ん…?杏奈、入っていいよ」 部屋の扉が開き、萌木杏奈が入ってきた。いつものパンク服の姿で、ショートカットの紫髪がきちんとしているのをみると朝の支度は済んでいるようであった。 「おはよう…って知恵?!」 「ほえ?」 杏奈が驚いた声を上げているのは、他ならぬ知恵の格好にあった。 「下着姿で寒くないの…?」 「え…ぁあ、最近暖かくなってきたからね~…つい」 純白の下着しかつけていない知恵が、少し顔を赤らめながら私服を着ていく。ものの数分で着替え終わった。 「さて…と。いいよ、杏奈」 「ぇえ…あ、知恵…今日って何の日か分かる?」「えっと…2月13日だね…あっ!」 知恵は、次の日にはバレンタインがあることを思い出した。そして、 「イベントもあるんだよね!」 「そう、バレンタインイベントよ。まぁイベントについてはハカセが今サーバーちゃんを調整しているところだから…」 サーバーちゃんとは、ハカセとマイロイドを繋ぐいわば橋のような少女だ。なにかのイベントの告知、マイロイドに着せる洋服の追加等、マイロイドを育成しているマスターに有益な情報の発信源ともいってもいい。 「そっか…サーバーちゃん調整してる間は私達もゆっくりできるね」 「そう。だからね知恵、相談なんだけど…」 杏奈が知恵の耳元である提案を口にした。その提案に、知恵の瞳は嬉しそうに輝いた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!