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リオは結果的に部屋から出ることで目覚まし時計を避けたが、弥月はその隙に部屋のドアを締め、更には鍵を掛けた。
「どうかしたのか?」
そこに怒鳴り声を聞いて、弥幹が駆けてきた。
「いきなり出ていけって怒鳴って目覚まし時計を投げつけら……」
「リオ、落ち着け、深呼吸しろ。」
弥幹は焦って混乱しているリオの肩をポンと叩いた。リオは30秒かけて落ち着くと、先程の弥月との出来事を弥幹に話した。
弥幹はリオの話しを聞き終えると、予想はしてたけどな。と小さくため息を吐き、弥月の部屋をノックして中に居る弥月に話しかける。
「さて、弥月よ。一つだけ答えてくれ。……学校は休むのか?」
弥幹の言葉を聞いてリオはずっこけそうになった。
「弥幹……」
リオが何か言おうとしたが、弥幹はそれを手で制した。
「……行かない。」
弥月は部屋の中からなんとか聞こえる程度の声で返事をした。
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