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弥月が部屋に閉じ籠ること一週間と少し。最初は静かに見守っていた弥幹もさすがに心配し始めた頃、今日も弥幹は弥月の分の朝食をトレーに乗せていた。リオはその隣で弥幹、リオ、シムの分の朝食を盛り付けていた。リオとシムは結局一週間と少しの間弥幹に頼まれたこともあり、ずっと飯石家に居候していた。
その間、リオは弥月の世話や家事を行い、シムはリオと弥幹の連絡係兼家事の補佐をしていた。二人とも弥幹と契約(名ばかりだが)した時点で無駄なプライドは棄てている。
「さてと、それじゃ弥月に朝食届けてくる。」
弥幹はトレーを持って弥月の部屋の前に向かおうとした。
「今日から必要ないよ。私も一緒に朝御飯食べるから。」
しかし、その背後からかけられた声により弥幹の行おうとした行動は必要性を失った。
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