一章

1/10
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ

一章

 四月にしては、やけに冷たい雨が降っていた。  一人の青年が口を開かず、ただ、ビルとビルの間の路地でうずくまっていた。  その手には、電灯の灯りで黒光りする一本のナイフを握りしめて……。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!