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なんて考えているうちに到着したようで、ミシェルは再び指を鳴らした。
パチンという音と共に僕は元の大きさに戻る。
しかし、突然元の大きさに戻された為に、地面に上手く着地出来ず、膝を着いて倒れる僕。
「あら、栄太さんは、いつから四足歩行になったのかしら。」
にやにやしながらこちらをみつめるミシェルの顔をみて僕は確信した。
「……お前、わざとだな。」
「いやだ、そんな訳ないじゃないの。遊んでないで、行くわよ。」
僕は唇を噛んで、ふわふわと空中を泳ぐ様に前に進むミシェルに続く。
この世界の不思議な事に、もう大分慣れてきた。
僕等のボートが停まったところは、何だか小さなパレスみたいなところだった。
建物は真っ白、そこへ続く道も真っ白で、草一本生えていない。
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