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一段高いところにある、王座の様な椅子に座っていた女性は、言いようもない位、天使だった。
切れ長の目、薄い唇、白い肌、まっすぐに伸ばした長いブロンドの髪、白いサテンのワンピース、背中に生えた白い翼。そして頭の上には金色に輝く光の輪が浮いていた。
「……天使だ。」
やっとのことで呟くも、その神々しい程の美しさに、頭が考える事を放棄する。
「……天使だ。」
「あなた、数十秒前にも同じことを言っていたわよ。」
もう一度呟く僕にミシェルが指摘する。
すると僕らが来るまで頬杖をついて座っていた天使が口を開く。
「どうしたのかしら、私の美しさに声も出ない?」
僕は小さくはいと答えた。
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