Ⅳ:襲来

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「何、ちょっとした揉め事なのさ。……昔からのな」 廊下を進み、階段を下りながらシーラは言った。 不安や恐怖は微塵も感じられない。 世間話をするような口調だった。 「見てのとおり略奪が仕事の奴らと、守護が使命のあたしたち。……ま、当然ちゃ当然だったのかもしれねぇ」 一階に着くと、シーラは玄関には向かわず、一旦奥へ。 戻ってきたシーラの手には、レオンの剣が握られていた。 「別にあたしたちだけなら良かったんだ。そう目立って抵抗することもなかった」 話しながら、差し出された剣にレオンは手を伸ばす。 「ただ……」 口調とは裏腹に、剣を握るシーラの手に何かを抑えるような力が込められたのを見て、レオンは伸ばした手を引いた。 「……ただ?」 シーラは自らを落ち着かせるように息を吐いた。
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