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(ふむ…魔武器と何か作戦会議でもしとるのかの…?)
そう予想を立て、しばらく待ち、意識がこちらに戻りかけた所でシュナイダーに肉薄する。
「作戦会議は終わったかの?」
「!?」
そのワシの言葉に、シュナイダーは驚いた表情になり、後に飛び退いた。
それを見て、追撃の為に接近しようとした瞬間、シュナイダーの声が聞こえた。
「ボルテック・レイ…!」
(中級魔法か…。そんなもの弾いてくれるわ…!)
そう心の中で叫び、目の前を確認すると、もう目前まで攻撃は迫っていた。
(なんじゃと…!?)
あまりのスピードに、焦り攻撃を弾き、もう少し反応が遅かったら直撃していたことに内心冷や汗をかく。
「…なっ!?」
ワシが驚いていると、シュナイダーも同じように驚いたような声を上げた。
「今の魔法は俺の使う魔法の中でも、かなりスピードがある魔法なんですがね…」
確かに速かった…。
シュナイダーの使った魔法“ボルテック・レイ”は、“レイ(光線)系魔法”の中でも上位のスピードだ。
しかし、ワシの知るそれより、シュナイダーの放ったモノはかなりスピードがある。
驚きと感嘆の意を込め、ワシは返答する。
「うむ、確かに普通のモノより早くて驚いたわい」
すると何故か彼は苦々しげな表情になる。
ワシは自分が変なことでも言ったじゃろうかと考えながらも、更にシュナイダーの力を探る為、彼に接近するのだった。
SIDEゲンジロウ・カミヤ END
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