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「はぁ…、はぁ…」
あれから数え切れないほどの剣撃や、魔法を放ち、カミヤ先生にそれなりのダメージを入れた。
…だが。
『カトラス、残りの耐久力は…?』
『心許ないな…精々耐えられて1、2撃という所だろう。設定魔力もだいぶ減っている』
その言葉に俺は、目の前のカミヤ先生に視線を向ける。
そこには俺と同じように肩で息をしながらも、鋭い視線を向ける“東国の鬼神”の姿があった。
その姿を確認し、俺は覚悟を決める。
『カトラス、アレやるぞ』
『了解だ、マスター』
カトラスの言葉を聞き、俺は最後の一撃を加える為の準備を始める。
「ライトニング・バレット!」
俺がそう詠唱すると同時に、周囲に50個ほどの雷球が生まれる。
「ファイア(行け)!」
俺の号令とともに、その雷球は次々とカミヤ先生に向かって飛んでいく。
雷球は次々とカミヤ先生とその周囲に着弾し、激しい轟音とともに煙を上げる。
俺はそれを確認すると、すぐさま右手の剣を地面に突き刺し、最後の魔法の名を口にする。
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