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SIDE???
「すげぇな、オイ…」
オレは思わずそう呟きながら、目の前の光景を眺める。
その視線の先には、この学園でも対人戦最強だと言われるカミヤ先生と、シュナイダーとかいう転入生が戦っていた。
「おぉ、あんな体勢から魔法放つって器用なことするなぁ…」
オレがシュナイダーの戦い方に驚いていると、胸元のペンダントから声がかかる。
「楽しそうだなぁ、レオン」
その声…オレの相棒“アトラス”に、オレは笑いながら返す。
「そりゃそうだろ。こんなにすげぇ戦い見れるなんて、そうそうないぜ?」
「まぁ、確かにな…」
オレの言葉に、アトラスは少し嬉々とした様子で返す。
それを見て、あぁ、そういやコイツもオレと同じで良い戦い見ると興奮するんだったなと納得する。
俺はふと、なんとなく周囲を見回した。
大体のヤツはさっきまでのオレと同じように、視線を釘付けにし、目の前のハイレベルな試合に心奪われているようだった。
そんな中、試合を心配そうな目で見つめる2人の女子生徒がいた。
オレはその女子生徒たちに話しかけるべく、歩み寄っていく。
「おっす、お2人さん」
「レオンくん…」
「おー、レオンじゃん。どったの?」オレが話しかけると、2人ともこちらに顔を向けた。
俺は何故そんな心配そうな表情で見つめてるのかという旨を聞いた。
するとアリサが「いやね…」と苦笑しながら、話し始めた。
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