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「こらこら、ご主人。生徒たちが驚いていますよ?」
「む…?おぉ、すまんの。嬉しくなってついはしゃいでしまったわい…」
そうカミヤ先生は、申し訳なさそうな顔で謝ってきた。
それに続く様に、カミヤ先生の魔武器らしき声が更に続く。
「本当に申し訳ありません。このバカ主人、テンション上がると、いつもこんなになってしまうんです…」
「あぁ、いえ。大丈夫です」
俺がそう魔武器さんに告げると、カミヤ先生が急に真剣な顔になって話し始めた。
「ところでシュナイダー」
「…?はい、なんでしょう?」
俺が、またも急に表情が変わったカミヤ先生を疑問に思いながらもそう答えると、少し黙った後に続けた。
「…坊、何故本当の戦闘スタイルで戦わんかった?」
「え!?」
「ゼノンくん、本当は戦闘スタイル違うの!?」
カミヤ先生のその言葉に、アリシアとアリサが驚きの声を上げるが、俺も内心で驚いていた。
(凄いな…。“東国の鬼神”ともなれば、俺の戦闘技術くらいお見通しか…)
「どうした?何故黙っておる?」
俺が、黙って考え込んでいると、カミヤ先生がそう問いかけてくる。
その表情から内心で何を考えているのかは感じられず、またもや“東国の鬼神”の凄さを思い知らされた。
「わかりました、話します…」
俺は、覚悟をしてそう呟くと、カミヤ先生の視線をしっかりと受け止め、続ける。
「確かに俺は、元来接近戦を仕掛けるタイプじゃないです。本当の俺は、砲撃戦を主体にした魔導師です」
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