221人が本棚に入れています
本棚に追加
「にしても、凄かったよなぁ…」
「ん?」
寮とやらに向かっている途中、急にレオンが思い出したように呟く。
「いや、ゼノンの戦い方だよ。あんなハイレベルな戦い、間近で見たの久々だったぜ」
「…そうか?」
俺は内心、冷や冷やしながらレオンに答えると、隣のアリシアが続ける。
「確かに、あの戦いは凄かったですね。特に最後のライトニング・バレットとライトニング・ディザスターには驚きました…」
「そうそう!あれにはオレも驚いたぜ!なんたって50個くらい一気に出してたもんなぁ…」
その言葉に、俺は苦笑しながら「そんなことないよ…。それに…」と3人に視線を向けて言う。
「ライトニング・バレット…まぁバレット系は、慣れればたぶん皆も出来るよ?」
「嘘っ!?マジで!?」
俺の言葉に、身を乗り出す様に興奮した様子のレオンに多少身じろぎしながらも、しっかりと頷く。
それを見て、レオンほどではないが少し興奮した様子で「どうやってやるんですか!?」と尋ねてきたアリシアに、「じゃあヒントあげようか」と微笑む。
「まず始めに、バレット系の特徴は何でしょう?」
「えっと…。初級クラスの魔法で、威力は低めだけど、慣れたら同時に複数召喚出来るということ…。あとはあまり多い数は同時にコントロールすることが難しいことぐらいしか…」
「うん、正解。これで俺が同時にバレット出せた理由わかった?」
俺がそう聞くと、3人は頭の上に“?”を浮かべている様な表情を浮かべ、「わかんない」と声を揃えて肩を落とす。
最初のコメントを投稿しよう!