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その様子を見て、苦笑しているとカトラスから「意地悪してないで教えてやれ、マスター」との声がかかる。
「まぁ、秘密にする様な事じゃないからいっか…」
と、俺は溜息を吐きながら3人に視線を向けて、解説し始める。
「さっきアリシアが言ったように、バレット系って“同時に”コントロールするのは難しいんだ」
「えぇ…。だからこそゼノンのやってのけた事に驚いているんですもの…」
当たり前の事を言う俺に、アリシアは少し戸惑った様な声を上げる。
それを聞いて、俺は苦笑しつつ続ける。
「それが違うんだよね…。俺、“同時に”コントロールはしてないんだ」
「「「えぇ!?」」」
俺が告げた言葉に、3人は一斉に驚愕の声を上げ、続きを促す。
俺はそれにひとつ頷くことで返し、話を続けた。
「思い出して欲しいんだけどさ。俺、バレット出した後にどうやって射出してた?」
その俺の質問に、レオンが自信満々に答える。
「“一個一個順番に射出してた”じゃん、それがどうしたんだよ?」
「一個一個順番に…。…あ!」
レオンの言葉に何か感じる事があったのか、アリシアが少し俯いた後に、興奮気味に「わかりました!」と告げる。
「つまり、バレットの複数コントロールが難しいのは“同時に動かそうとする”からであって、“一個一個順番に動かす”のなら、さほど難易度は高くないということですか!?」
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