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アリシアが嬉しそうに答えた言葉に、俺は微笑を浮かべて頷く。
「そうそう、そういうこと。比較的射撃魔法に自信のある俺でも、“同時に動かす”のなら20個ぐらいが限界かな…」
「いや、それでも凄いけどな…。俺なんて2個が限界だし…」
と、肩を落としながらレオンが呟く。
その言葉に、アリサがバンバンと肩を叩きながら、「まぁレオン、制御苦手だもんねー!」と笑う。
俺がそんな2人を眺めていると、隣からアリシアが「もう一つ聞いてもいいでしょうか?」と、おずおずと声を上げた。
俺は「いいよ」と頷いて先を促し、それを見たアリシアはほっとした様子で「ありがとうございます」と言い、続ける。
「さっきの話を聞いていると、何も一個ずつ射出しなくても良かった様に思ったのですが…」
「あぁ、それはね」
と、俺が続けようとすると、「それ、俺も気になった」という声が聞こえ、いつの間にか元に戻ったレオンとアリサが会話に加わる。
それを確認して、俺は「じゃあ続けるね」と言って、説明し始める。
「まず、俺があの場面でバレットを使った理由、誰かわかる?」
その言葉に、3人は「うーん」と唸って居たが、アリサが「あ!」と声を上げた。「ライトニング・ディザスターを使う為の時間稼ぎ?」
「うん、正解」
俺が肯定すると、アリサは「やったー!」とVサインをして喜ぶ。
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