4.激闘終わって…

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「でけぇ…」 俺が呆然とそう呟くと、アリシアが自慢げに頷く。 「この寮は、オースティン王立魔法学園の自慢出来るモノのひとつですから」 そう言って、にこりと微笑むアリシアを横目に、俺は目の前の巨大な建造物を見上げる。 外観はさながら高級マンションかホテルかと疑うような凝りようであり、高さもかなりのものであるその建物は悠然とそこに存在していた。 「建設されたのは、約10年ほど前だったと思います。地下2階、地上18階の合計20階で構成され、学園生の為の部屋の他に、食堂、大浴場、トレーニングルームなどが完備されています」 「す、すげーな…」 俺はアリシアの説明に愕然としながらも、なんとか言葉を発することが出来た。 そんな俺の様子を楽しそうに眺めた後、「それでは入りましょうか」と歩き出した。 俺とレオン、アリサはそれに頷き、アリシアを追いかけていったのだった。 中へ入ると、最初に抱いたイメージを裏切ることのない内装がそこにはあった。 大理石の床に、華美になりすぎないくらいの少し控え目なデザインのシャンデリアが天井にある広々としたエントランスホール。 そして、その先を見つめると、そこにはホテルの様なカウンターがあり、そこにいたのは…。
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