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(…メイド服!?…あれ、というかあの人どこかで見たような…)
と、俺が記憶を探っていると、メイドさんがこちらに気が付き、近付いてきた。
俺が戸惑っていると、メイドさんは俺たちの目の前に立ち、ぺこりとおじぎする。
「お帰りなさいませ、ヘイヴン様、フェルツマン様、ハイゼンベルグ様。そしてようこそ、シュナイダー様。…またお会い出来ましたね」
そう言ってにこりと微笑む彼女を見て、俺はようやくその女性が今朝学園長室まで案内してくれたメイド服の人だと気が付く。
「今朝はどうもありがとうございました。これからお世話になるゼノン・シュナイダーです。よろしくお願いします」
「これはご丁寧に…。私はこの寮の寮長をしております、クリスと申します。よろしくお願いしますね」
俺の言葉に、メイドさん…クリスさんは微笑みながら、またぺこりとおじぎした。
そんな俺たちの様子を見て、不思議そうにしていたアリシアたちに、今朝学園長室まで案内してもらったのだと告げる。
「なるほど、そういうことでしたか」
俺の言葉に納得したといった表情を浮かべたアリシアは、目の前で笑顔で待機しているクリスさんに声をかける。
「クリスさん、ゼノンの部屋は何処でしょうか?」
その言葉に、クリスさんは「少し待って下さいね」と言って、胸元にある青い宝石に声をかけた。
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