第一章

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  時は明治。 日本は変わった。 著しく成長している。 日本のあらゆるところで せわしなく時代は代わってゆく それを追うか先をゆくかで 皆、競っているかのようにも見える 女の私には、あまりわからないことだけど。 そんな事を考えながら 読んでいた本を閉じた。 この部屋から見える景色は好き。 もうすぐ桜が咲いて辺りは桃色一色に染まる。 今はせわしなく歩く人も、暖かい日の中を穏やかな顔で歩く。 それを見下ろすのが好き。 こちらまで笑顔になれるから。  
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